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「心憑かれて」 　訳者: 汀 一弘 　八月も終わるころ、小学校にまた子供たちが帰ってきた。 　汗を飛ばして逝く夏を謳歌する彼らを、三十二歳のチャーリーは密かに見守りつづけた。 　ここにいてはいけない。 　それはわかっているはずだったが、一人の少女に心とらえられたとき、すべての戒めの言葉は脳裏から消えていた……！ 　心に病を負った男がカリフォルニアに引き起こす緊迫の心理ドラマ。 　名手が贈る傑作サスペンス。 　とてもとても“繊細”な小説です♪ 　“子供”だけでなく、その“母親”の微妙な心の襞を細密に描くその筆力はなんとも凄いとうなされます♪ 　いまでこそ少年愛、幼児愛などの病理は一般的に認識されていますが、この時代に敢えてサスペンスに取り込んだ著者の感性はなかなかのものだと思う次第♪ 　でも、騙されないで♪ 　 　傑作です♪ 　蛇足ながら 　著者は“サマセット・モーム”の短篇小説を崇めていたとのこと♪ 　 　本の解説等の10数ページの箇所に赤鉛筆での罫線引きがあります♪（写真でご確認を） 　古書レベルとしての本の状態は概ね良好かと♪